今日は電話のお話 (SS7 をご理解いただくためのブログ)
2025-09-26
電話が誕生した頃、今のように番号を押せば相手につながる仕組みはありませんでした。当時は「交換手」と呼ばれるオペレーターが、発信者の依頼を受けて手動で回線をつなぎ、相手先へ接続していたのです。
SS7は電話だけではない
SS7の役割は、単に電話の発着信を制御するだけではありません。
内倉憲一に関しては UCHIKURA CO のホームページから。
毎週水曜日にニュースレターを配信
させて頂いています。短くて読みやすい内容です。
お申し込みも UCHIKURA CO のホームページから。

今日は電話のお話 (SS7 をご理解いただくためのブログ)
電話が誕生した頃、今のように番号を押せば相手につながる仕組みはありませんでした。当時は「交換手」と呼ばれるオペレーターが、発信者の依頼を受けて手動で回線をつなぎ、相手先へ接続していたのです。
一時期、アメリカでは100万人以上もの人々が交換手として働いていたと言われています。それでも需要をまかなうには足りず、電話会社は頭を抱えていました。
そこで開発されたのが「自動交換方式」です。電話機ごとに「電話番号」を与え、発信者がその番号をダイヤルすれば、自動的に回線が切り替わり、相手の電話が鳴る仕組みができたのです。この仕組みによって、私たちは交換手を介さずに直接相手と話すことが可能になり、電話は一気に便利で身近な存在となりました。今では当たり前の「電話番号」も、実はそんな課題解決の中で生まれたイノベーションだったのです。
しかし、このシステムには弱点もありました。当時は通話に使う回線と相手の電話番号などの制御信号を送る回線が同じだったため、悪用すればローカル電話を経由して国際電話へ切り替えるといったハッキングが可能になってしまったのです。
この問題を解決するために、電話会社は「通話の回線」と「信号を送る回線」を分けた新しいネットワークを構築しました。それが シグナリング・システム・ナンバー・セブン(SS7) と呼ばれる仕組みです。1970年代に開発されたこの技術は、今なお多くの固定電話や携帯電話ネットワークで利用されています。
SS7は電話だけではない
SS7の役割は、単に電話の発着信を制御するだけではありません。
SMS(ショートメッセージサービス) の送受信も、このSS7ネットワークを通じて行われています。PCやシステムからスマートフォンへ送られる認証コードや通知メッセージも、裏側ではSS7が働いているのです。
携帯電話のローミング、つまり海外に行ったときに現地の通信会社のネットワークにつながる仕組みもSS7が支えています。
さらに、課金処理や利用者認証といった、電話以外のサービスもSS7で制御されているのです。
言い換えれば、SS7は「電話網を動かすOSのような存在」であり、現代のモバイル通信や多くの付加サービスの根幹を支えている技術なのです。
携帯電話のローミング、つまり海外に行ったときに現地の通信会社のネットワークにつながる仕組みもSS7が支えています。
さらに、課金処理や利用者認証といった、電話以外のサービスもSS7で制御されているのです。
言い換えれば、SS7は「電話網を動かすOSのような存在」であり、現代のモバイル通信や多くの付加サービスの根幹を支えている技術なのです。
内倉憲一に関しては UCHIKURA CO のホームページから。
毎週水曜日にニュースレターを配信
させて頂いています。短くて読みやすい内容です。
お申し込みも UCHIKURA CO のホームページから。