弱い犬ほどよくほえる
2025-11-14
弱い犬ほどよくほえる...

弱い犬ほどよくほえる

昔から「弱い犬ほどよくほえる」という言葉があります。もちろん、これは本当に犬のことを言っているわけではありません。大きな声を出したり、必要以上に威張ったりする人ほど、実は心のどこかに不安や弱さを抱えている、という比喩です。
 
本当に力のある人、余裕のある人は、無駄に怒鳴ったり威張ったりしません。静かに、淡々とやるべきことをやり、必要以上に自分を大きく見せようとしないものです。逆に、口だけ大きく、態度だけ強い人ほど、自分を守るために音だけを大きくする傾向があります。
 
ビジネスでも同じです。実力がある企業や人ほど、過剰に自慢をしません。結果で語り、信頼で勝負します。一方で、不安があると声を大きくしがちです。「うちはすごい」「自分はできる」と言葉で補強しないと、自分を保てないのです。
 
これが私の今までの考えでした。しかし、どうも今の世の中はそれだけでは通用しなくなっているようです。とにかく今の時代はインターネットがあり、SNSがあり、どんな小さな個人でも“声が大きければ”大企業すら動かせる力を持つようになりました。世論を動かすのは、必ずしも大きな組織ではありません。ひとりの強い主張が社会を変えてしまうこともあります。
 
ですから、今は「声を出すこと」そのものが大切になっています。ただし、どれだけ大きな声を上げても、そこに実力や裏付けがなければ、結局は一瞬で消えてしまいます。声を上げる勇気と、その声に見合う実力。この二つがそろって初めて、本当の影響力になります。
 
「ほえなくてもわかってもらえる」強さもありますが、
「ほえることによって届く」力も無視できません。
 
大切なのは、その声に中身があるかどうか。
今はそんな時代なのだと思います。
 
 





内倉憲一に関しては UCHIKURA CO のホームページから。




毎週水曜日にニュースレターを配信
させて頂いています。短くて読みやすい内容です。
お申し込みも UCHIKURA CO のホームページから。