フェンタニルはどこから来るのか
2025-11-18
フェンタニルはどこから来るのか...

フェンタニルはどこから来るのか

「フェンタニル」という言葉を聞くと、多くの人はアメリカで深刻なオーバードースを引き起こしている危険な麻薬を思い浮かべます。しかし、フェンタニルそのものは新しいものではなく、すべてが違法というわけでもありません。実際には、医療の現場で必要とされる合法的なフェンタニルと、アメリカの街に流れ込んでいる違法フェンタニルでは、供給元がまったく異なります。
 
合法フェンタニル
合法的なフェンタニルは、厳格な規制のもと製造され、医療目的にのみ使用されます。これらは高度に管理された環境で、ライセンスを持つ製薬会社によって生産されています。主な製造国は以下の通りです。
 
アメリカ
ヨーロッパ
日本
医療用フェンタニルは、重度の疼痛管理、がん治療、外科手術での麻酔などに使用され、その製造から流通まで徹底的に管理されています。
 
違法フェンタニル
一方、アメリカで多くの死者を出している違法フェンタニルは、製薬会社とは無関係です。違法フェンタニルの多くは メキシコの麻薬カルテル によって製造されています。
 
しかし重要なのは、その製造に欠かせない 原料(前駆体化学物質)の多くが中国から供給されている という点です。中国の化学会社が原料を輸出し、それを受け取ったメキシコのカルテルが粉末や偽造錠剤に加工し、アメリカへ密輸しているのです.
 
まったく異なる二つの供給源が、一つの危機を生んでいる
医療現場のフェンタニルは患者を救います。しかし、違法フェンタニルは中毒、犯罪、そして深刻な社会問題を生み出しています。この二つの違いと供給源を理解することは、現在の薬物危機を正しく見るためにとても重要です。
 
 





内倉憲一に関しては UCHIKURA CO のホームページから。




毎週水曜日にニュースレターを配信
させて頂いています。短くて読みやすい内容です。
お申し込みも UCHIKURA CO のホームページから。