黙っていても伝わらない――日本人が誤解される理由
2025-11-18
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黙っていても伝わらない――日本人が誤解される理由

日本では、相手がどれだけ失礼でも何も言わずにじっと耐えることが美徳とされてきました。黙ることで場の空気を乱さず、相手の言い分を一度受け止める。その姿勢が「大人の対応」「礼儀正しい」と評価される文化です。
 
しかし、これはあくまで日本の価値観であって、世界ではまったく逆の解釈をされることがあります。黙っていることは「納得した」と受け取られたり、「反論できない弱い立場」と見られたり、最悪の場合は「責任から逃げている」と判断されることもあります。
 
私自身、長くアメリカでビジネスをしていて強く感じるのは、沈黙は決して美徳ではなく、単なる無反応として扱われるということです。相手は言われた通りだと理解し、こちらの気持ちや意図はまったく伝わりません。だからこそ、必要なときにはしっかり言葉で返すことが求められます。
 
もちろん、交渉であえて時間を稼ぐ沈黙や、冷静さを保つための間は有効です。しかし、ただ「言い返さない」ことを美徳と考えるのは、日本だけの文化であり、国際社会では通用しません。
 
日本人にとっては難しい発想かもしれませんが、世界を相手にする以上、黙っていても伝わらないという現実を理解する必要があります。
言うべきことは言う。それが誤解を生まず、自分を守り、日本を守ることにもつながります。
 
 





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