日本で報道されないイラン、テヘランの水危機
2025-12-03
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テヘランの水危機は「気候」ではなく「人の管理の失敗」
テヘランで深刻な水不足が続いていますが、この問題は気候変動のせいではありません。最大の原因は、長年のずさんな管理と政策の誤りにあります。
本来、首都の水源は複数のダムと地下水によって支えられています。しかし、そのどれもが機能不全に陥っています。理由は明確で、需要と供給のバランスを無視した都市計画、非効率な水利用、そして政治的な怠慢です。
● 人口増加に対する対策がない
都市が拡大しているにもかかわらず、水インフラの整備が追いつかず、需要が膨れ上がるばかりでした。
都市が拡大しているにもかかわらず、水インフラの整備が追いつかず、需要が膨れ上がるばかりでした。
● 農業・工業の水使用を管理できない
広域での水配分の計画が不十分で、特定分野が過剰に水を消費し続けました。
その結果、地下水は無制限に汲み上げられ、枯渇寸前に。
広域での水配分の計画が不十分で、特定分野が過剰に水を消費し続けました。
その結果、地下水は無制限に汲み上げられ、枯渇寸前に。
● 老朽化したインフラの放置
配管の漏れ、水路の損耗など、技術的な問題は何年も放置され、貴重な水が無駄に失われ続けました。
配管の漏れ、水路の損耗など、技術的な問題は何年も放置され、貴重な水が無駄に失われ続けました。
● 市民への告知も遅れ、対策もその場しのぎ
断水や給水制限が始まっても、当局は明確な情報提供をせず、市民は突然の断水に振り回されています。
断水や給水制限が始まっても、当局は明確な情報提供をせず、市民は突然の断水に振り回されています。
つまり、この危機は「自然の問題」ではなく、人間側の管理能力の欠如が生み出した人災です。
本来であれば、過去10〜20年の段階で水需要予測を立て、インフラ整備や地下水管理を行うべきでした。しかし、政治的判断の遅れと場当たり的な対応が続いた結果、首都テヘランは今、ほぼ「水が尽きた」状態に追い込まれています。
本来であれば、過去10〜20年の段階で水需要予測を立て、インフラ整備や地下水管理を行うべきでした。しかし、政治的判断の遅れと場当たり的な対応が続いた結果、首都テヘランは今、ほぼ「水が尽きた」状態に追い込まれています。
日本ではあまり大きく報道されていませんが、これは世界の都市にとっても警告です。
■ 問題は気候ではなく、
■ 「管理できない人間」によって起きる。
■ 問題は気候ではなく、
■ 「管理できない人間」によって起きる。
それが今回の水危機の本質です。
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