クライエントロゴを並べる企業サイトについて思うこと
2025-12-19
クライエントロゴを並べる企業サ...

クライエントロゴを並べる企業サイトについて思うこと

企業のウェブページを見ていると、トップページやサービス紹介ページに、数多くの「クライエント企業のロゴ」をずらりと並べている会社をよく見かけます。一見すると実績が豊富で信頼できそうに見えるかもしれません。しかし私は、この手法に対して常に違和感を覚えています。
 
ロゴが並ぶことで、あたかも「この企業がいなければ、これらのクライエント企業は何もできなかった」かのような印象を与える場合があります。しかし実際には、その企業がどの程度、どんな仕事をしたのかはほとんど分かりません。単発の作業なのか、短期間の関与なのか、それとも本当に事業の中核を支えているのか。ロゴだけでは、その実態は見えてこないのです。
 
さらに言えば、クライエント企業の立場から考えると、自社の名前やロゴが第三者のマーケティングに使われることを、必ずしも好意的に思っているとは限りません。企業間の取引には守秘義務や信頼関係が存在します。「誰と仕事をしているか」を世の中に大きく公開することが、必ずしも良いこととは限らないのです。
 
本来、評価されるべきなのはロゴの数ではなく、どんな価値を提供し、どんな課題を解決してきたのかという中身です。具体的な実績や考え方、継続して選ばれている理由こそが、企業の信頼を築く材料になるはずです。
 
クライエントの名前を誇示するより、自社の姿勢と実力を静かに語る。私はその方が、長期的には誠実で強い企業像につながると考えています。
 
 





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