ハヤシライスの名前を知って、見え方が変わった話
2026-01-31
ハヤシライスの名前を知って、見...

ハヤシライスの名前を知って、見え方が変わった話
 
正直に言うと、私は今朝までハヤシライスの名前の由来を知らなかった。ただの洋食の一種で、カレーの親戚のような存在だと思っていた。しかし、創始者とされる早矢仕有的(ハヤシ アリテキ)の名前が、そのまま料理名になっていると知った瞬間、これは単なる料理ではなく、極めて完成度の高い「商品」だと気づいた。
 
さらに重要なのが丸善の存在だ。早矢仕有的は料理人ではなく、医師であり実業家。彼が考えたのは「おいしさ」よりも、栄養があり、手軽で、忙しい人が短時間で食べられる合理的な食事だった。そしてそれを、知識人や学生が集まる丸善という場所で提供した。ここが決定的だったと思う。
 
広告のない時代に、丸善という場そのものがメディアだった。そこで実際に食べ、体験し、語られることで、ハヤシライスは広がり、定着した。名前は覚えやすく、由来を聞けば話のネタになる。これは今で言うところの、体験型マーケティングであり、創業者ブランドだ。
 
良いものを作るだけでは残らない。
どこで、誰に、どう体験させるか。
ハヤシライスは、それを明治時代にすでにやっていた、日本完成されたビジネスモデル料理だったのだと思う。
 
 





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