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自分が間違っているかもしれないと思ったのは、いつですか?
最後に、心から「もしかしたら、自分が間違っているかもしれない」と思ったのは、いつでしょうか。
誰かを批判したときではありません。他人の欠点を指摘したときでもありません。自分自身の考えを、静かに疑ったときの話です。
今の時代、多くの人が「判断すること」に忙しすぎます。SNSには、誰が正しく、誰が間違っているかを断定する声があふれています。
他人を批判するのは簡単です。気持ちもいい。自分が正しく、賢く、優位に立っているように感じられるからです。しかし、本当の成長は、他人を批判することからは生まれません。それは、自分自身を疑うことから始まります。
私たちが「真実」だと思っているものは、実は自分の経験に過ぎないことがあります。
「論理」だと思っているものが、実は自分の偏見であることもあります。そして、「間違い」だと決めつけているものが、単に違う人生を歩んできた人の視点である場合もあります。
経営者として、そして起業家として長く仕事をしてきて、私は一つのことに気づきました。経験を積めば積むほど、自分の考えが常に正しいとは限らないと感じるようになったのです。
ビジネスの現場では、その時は絶対に正しいと思って下した判断が、後になって別の視点を見落としていたことに気づくことがあります。顧客の視点、社員の視点、パートナーの視点、あるいは競合の視点です。
そのとき本当に難しいのは、「間違いを認めること」ではありません。「相手の考えにも、理屈があった」と認めることです。
これは、頭では理解していることですが、正直に言えば、私はまだ十分に実践できていません。本当のリーダーシップとは、他人が間違っていることを証明することではなく、自分が間違っているかもしれないと認める強さだと思います。だから私は、ときどき自分に問いかけます。
- 自分は本当に、相手の目で世界を見ようとしただろうか。
- 相手を論破しようとする前に、理解しようとしただろうか。
もし私たちが、もう少しだけこの姿勢を持てたなら、議論はもっと深くなり、意思決定はもっと賢くなり、社会はもっと分断の少ないものになるはずです。知性の本当の証明は、他人をどれだけ批判できるかではなく、自分をどれだけ正直に疑えるか、そこにあるのかもしれません。
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