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日本らしい経営を考える
日本らしい経営とは何でしょうか。社員を家族のように扱うこと、長期雇用を守ること、会議で全員の意見が一致するまで待つことでしょうか。私は、それだけではないと思います。
日本には「急がば回れ」という格言があります。会社経営でも、目先の売上だけを追いかけるより、信用、品質、人材を時間をかけて育てた方が、結果として長く続く会社になります。また、「継続は力なり」という言葉の通り、派手な成功よりも、毎日の積み重ねが会社の基礎をつくります。
日本の経営には、「誠」「礼」「和」「義理」「人情」「もったいない」といった価値観があります。約束を守り、相手を尊重し、組織の調和を大切にする。商品を売って終わりではなく、購入後も責任を持って支える。目先の利益より、長く続く信用を選ぶ。これは日本企業の大きな強みです。
一方で、「石の上にも三年」を都合よく使い、成果の出ない事業や古い仕組みにしがみつくのは危険です。「三人寄れば文殊の知恵」と言いますが、会議を増やせば必ず良い答えが出るわけでもありません。責任者が決めるべき時には、はっきり決める必要があります。
「和」を重視しすぎると、問題を指摘できなくなります。「我慢」が過ぎれば、無駄な仕事や悪い習慣まで残ります。「義理」が強すぎると、利益の出ない関係を切れなくなることもあります。
大切なのは、日本の文化をそのまま守ることではありません。「温故知新」の精神で、昔からの知恵を学び、今の時代に合う形へ変えることです。
品質、誠実さ、細やかな対応、長期的な信頼。これらは世界で通用する日本の強みです。その一方で、意思決定の遅さ、責任の曖昧さ、失敗を恐れる文化は変えなければいけません。
日本らしい経営とは、昔の方法に戻ることではありません。日本が大切にしてきた心を残しながら、世界に通用する経営へ進化させることだと思います。
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